「年男・年女」を読む

2020年は子年。4年に一度のオリンピックイヤーでもあります。

子年生まれの作家の本を読んでみませんか?

荒城に白百合ありて

須賀 しのぶ/著 KADOKAWA

1,870円

1972年はうるう秒による秒の追加が2回あり、過去最も長い年になりました。須賀しのぶは1972年11月7日生まれ。『荒城に白百合ありて』は幕末を舞台に薩摩藩士と会津の娘の運命を描いた歴史小説です。恋愛小説と一言で言い表してしまうにはもったいない。めちゃくちゃかっこいいので女性だけでなく男性にもぜひ読んでもらいたいです。 同級生には有川ひろ、長嶋有、田中慎也 など。

月の影 影の海 (上)

小野 不由美/著 新潮社

572円

1960年はアフリカの多くの植民地が独立を果たし「アフリカの年」でもありました。 小野不由美は12月24日生まれ。2019年下半期の大ニュースは何と言っても「十二国記」シリーズ最新作発売!気になるという方はぜひ『月の影 影の海』からどうぞ。一気読み間違いなしです。 同級生には綾辻行人、浦沢直樹、石田衣良、宮部みゆき、他。

これで古典がよくわかる

橋本 治/著 筑摩書房

748円

1948年は太宰治が入水自殺、享年38歳でした。 橋本治は3月25日生まれ。2019年1月29日に70歳でお亡くなりになりました。『これで古典がよくわかる』は「枕草子」「源氏物語」「徒然草」など古典を画期的に訳してきた著者が古典の面白さ、奥深さを伝える一冊です。受験生だけでなく、「今」を生きる私たちにも古典は必要な教養だと気づかせてくれるはずです。 同級生には上野千鶴子、赤川次郎、ウィリアム・ギブスン、など。

歴史劇画大宰相 第1巻

さいとう たかを/著 講談社

1,034円

1936年は二・二六事件が起き、イギリスでリチャード8世が王冠を賭けた恋による退位で世間を騒がせました。 『ゴルゴ13』の著者さいとうたかをは11月3日生まれ。『歴史劇画大宰相』は占領下での吉田内閣から鈴木善幸内閣までの保守政界の権力闘争史を描いた『小説吉田学校」の漫画化です。 同級生には下重暁子、楳図かずお、戸田奈津子、横尾忠則他

藤城清治の旅する影絵日本

藤城 清治/著 講談社

15,400円

1924年のオリンピックはパリで開かれました。 藤城清治は4月17日東京都で生まれました。だれにも真似できない光と影の芸術作品で、老若男女を問わず絶大な人気を得ています。『藤城清治の旅する影絵日本』は藤城清治の旅の中で生み出された、日本全国150点以上の作品をはじめて一堂に集めた、これまでにない画集です。旅心を誘う影絵とともにエッセイなども収録。ファン垂涎の一冊です。 同級生には山崎豊子、阿部公房、相田みつを、吉本隆明ら。

創作ノート一枚のハガキ

新藤 兼人/著 岩波書店

3,190円

1912年4月タイタニック号が沈没、7月30日には明治から大正に元号が改元されました 映画監督の新藤兼人は4月22日生まれ。映画『一枚のハガキ』は2012年100歳で死去した監督の遺作となりました。本書は百人のうち六人だけが生き残った兵役体験をもとに、怒りを込めて書かれたシナリオと、映画化の過程で描かれた情熱的な絵コンテが、読者の想像力を刺激する一冊です。 同級生には源氏鶏太、新田次郎、武田泰淳、福田恆存他

風と共に去りぬ

マーガレット・ミッチェル/著 新潮社

781円

1900年、夏目漱石がイギリスに留学しました。 マーガレット・ミッチェルは11月8日アメリカアトランタで生まれ。代表作『風と共に去りぬ』は運命に翻弄されながらも力強く生きるスカーレット・オハラの半生を描いた壮大な物語です。 同級生には中谷宇吉郎、稲垣足穂、三好達治、西東三鬼、他

キャッツ ポッサムおじさんの猫とつき合う法

T.S.エリオット/著 筑摩書房

792円

1888年、耳を切り落としたゴッホはその2年後自死を選びました。 T.S.エリオットは9月26日アメリカ生まれ。1948年ノーベル文学賞を受賞しました。『キャッツ』はあまのじゃく猫におちゃめ猫、猫の魔術師に猫の犯罪王…。色とりどりの猫たちがくり広げる、奇想天外な猫詩集です。ミュージカル「キャッツ」の原作でもあります。 同級生にはR・チャンドラー、九鬼周造、小泉信三、菊地寛、ら。

運命を拓く

中村 天風/著 講談社

649円

1876年、グラハム・ベルが電話機を発明。 中村天風は7月30日生まれの実業家であり、思想家、ヨーガ行者、自己啓発講演家。その思想は松下幸之助、稲森和夫、HIS会長黒田秀雄など経経済界だけにとどまらず、メジャーリーガーの大谷翔平も渡米前に熟読したなど広く影響を与え続けています。 同級生には野口英世、新村出、など。

浮雲

二葉亭 四迷/著 新潮社

473円

1964年、京都の旅館、池田屋に潜伏していた尊王攘夷派志士を新選組が襲撃した池田屋事件が7月8日おきました。 二葉亭四迷は4月4日生まれ。『浮雲』は話し言葉で小説を書く「言文一致体」で知られ日本の近代小説の始まりとなったとされる作品です。 同級生にはモールス・ルブラン、津田梅子、伊藤左千夫、ロートレック、他

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