成り行きから、視覚障害ランナーのさちの伴走者としてマラソンに挑戦することになった亮磨。

タイトル、装丁から受ける印象そのまま、清々しい読み味の恋愛×スポーツ小説です。

 

汗も涙も笑いも本物だ 本年度青春小説の大本命! 

視覚障害のある、さちの伴走者となり、盲人マラソンに挑むことになった亮磨。クソみたいな夢も、ブラックバイトの日々も、二人で走ればどうでもよくなってくる――。

でも、僕は彼女に嘘をついている。本当は隣を走る資格なんてないんだ。

 

『白球アフロ』でファンを増やす小説現代長編新人賞出身の新鋭が放つ、ド直球の勝負作!

 

良い小説は、概して周囲の登場人物が良いものですが、

本作も例外ではありません。

登場人物たちの内面の葛藤・闇。それらを克服し、少しずつ前進していく様子も読みどころのひとつです。

 

第24回 島清恋愛文学賞を受賞した本作ですが、

ひとつのスポーツ小説としても大いに楽しめる快作です。

 

風が吹いたり、花が散ったり
朝倉 宏景
講談社
1,485円(税込)