今年で45回目を迎えた泉鏡花文学賞の受賞作。

 

 日夏(ひなつ)と真汐(ましお)と空穂(うつほ)。

 三人の仲良しの女子高生グループの中で繰り広げられるドラマを、クラスメイト達の意識の集合からなる「わたしたち」という斬新な語りで描いた青春小説。

 「わたしたち」という仮設された語り手は、三人の親密な関係を父・母・子という家族に見立てる。三人は疑似的な家族を演じる中でアタッチメントを形成し成長していく...。

 肌理細やかな文章で思春期の繊細な心情を描いた心温まる作品です。

 

最愛の子ども
松浦理英子
文藝春秋
1,836円(税込)